日本酒の「大吟醸」(だいぎんじょう)をはじめとする分類とは?

日本酒を飲まない方も、「日本酒にはいろいろと種類がある」ことは、なんとなくご存じかもしれません。

大吟醸(だいぎんじょう)、純米吟醸(じゅんまいぎんじょう)、本醸造(ほんじょうぞう)といった名称を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

以前は、特級、一級、二級などの「級別」で分けられていたのですが、現在はこのような漢字の名称が一般的です。しかし、名称だけでは、日本酒を飲む方でも少しわかりにくい印象があるかもしれません。今回は、イマイチ分からなかった日本酒の分類について詳しく見ていきましょう。

■主な日本酒の分類

冒頭にご紹介した、大吟醸などの日本酒の名称は、「特定名称」といいます。まずは一覧をご覧ください。大きな分類として3つあり、またそれぞれが原料や精米歩合で分類されています。

(国税庁)「清酒の製法品質表示基準」の概要/特定名称の清酒の表示より
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/seishu/gaiyo/02.htm

「大吟醸」は「吟醸酒」の一種であり、「米・米麹」のほか「醸造アルコール」を原料としており、精米歩合(※)が50%以下の日本酒であることがわかります。

※「精米歩合」とは?
酒の材料は米ですが、米をそのまま使うわけではなく、表面を削り、いわば「芯の部分」のみを使うことになります。これにより、雑味がなくなり、より香り立つお酒ができあがります。精米歩合が小さいほど多く削った贅沢なお酒と言えるでしょう。

■製造方法や原料

それでは、製造方法とともに原料を詳しく見てみましょう。

1.精米
酒用の米の表面を削ります。決められた精米歩合の米ができあがります。

2.洗米
米を洗い、糠を取り除きます。

3.浸漬(しんせき)
米を水に浸します。

4.蒸米
日本酒の製造において、米は「炊く」のではなく「蒸す」という方法で加熱し、でんぷんの質を変化させます。

5.放冷
蒸した米を覚まします。ここで麹用、酒母、掛米(もろみ造り)と、3つの工程のために分け、それぞれに適した温度にします。

6.麹(こうじ)造り
日本酒になるメインの米に、麹菌という菌を繁殖させます。いわば「お酒をつくってくれるカビ」を定着させる作業です。

7.酒母造り
「お酒の元となるお酒」のようなものを造ります。

8.醪造り
麹、酒母、蒸米、水を加えて発酵させる作業です。発酵中の液体のことを「醪(もろみ)」と言い、この醪が「日本酒の前段階」とも言える状態です。
ここで「醸造アルコール」を添加したものが、大吟醸酒や吟醸酒、本醸造酒になるのです。

9.上槽
醪を絞り、液体部分(=日本酒)と固体部分(=※酒粕)に分けます。

10.濾過
日本酒にはまだ細かな米粕などが混ざっている状態ですので、これを濾過して不純物のない日本酒にします。

11.火入れ
殺菌処理のために加熱処理をします。

12.貯蔵
熟成させるために貯蔵します。貯蔵することで、お酒はさらに独特の味わいに変化します。

13.調合/割水
他の酒とブレンドしたり、水を加えて薄めたりすることで、より飲みやすいお酒をつくります。ここでも味わいが変わり、お酒それぞれの特徴が出ることになります。

■お店でもよく見かけるあの銘柄の分類は?

分類や製造方法、原料までが分かったところで、居酒屋などでもよく見かけるあの銘柄は、どの分類なのかを見ていきましょう。なお、同じ銘柄の日本酒でもさまざまな種類がありますので、気になった場合は、ぜひホームページなどで確認してみてください。

◆北雪 純米大吟醸 越淡麗
よく見る緑の瓶の日本酒。こちらは吟醸酒のうちの「純米大吟醸」となります。

◆越乃寒梅 白ラベル
越乃寒梅にもさまざまな種類がありますが、「白ラベル」は「普通酒」です。特定名称で分類されるものに属さないお酒で、やはりある程度安価であり、気軽に楽しむことができます。

◆白鶴 特撰 特別純米酒 山田錦
兵庫県産山田錦100%使用の、「特別純米酒」です。

■米のおいしい部分を使ってつくられるお酒

お酒に関する知識がなにもなくても、お酒を楽しむことはできます。しかし、もし少しでも興味があれば、「どんなふうにしてお酒がつくられ、自分のところにやってきたか」を思い出してみてください。
日本酒を「人々の知恵と工夫が込められ、多くの手間がかかった芸術品」と思うと、また少し違った味わいがあるかもしれません。


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