ワインの作り方・アルコール度数・カロリー｜種類ごとに紹介

「ワイン」は日本でも、「お酒を取り扱うほとんどの店で飲める」と言えるほどにメジャーなお酒です。ブドウを発酵させて造られるアルコールで、さまざまな歴史を通じ世界中で愛され続けてきました。日本料理に合うものも多く、食の味わいに合わせてワインの種類を選ぶ方もいらっしゃると思います。
しかし、ワインの製造方法やアルコール度数、カロリーなどの知識はあまりないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、ワインの造り方などを含め、ワインのちょっとした基礎知識をご紹介します。

ワインの種類と作り方

ワインの種類でメジャーなものといえば、「赤ワイン」「白ワイン」「ロゼワイン」の3つでしょう。 ここでは、それぞれの製造方法を簡単にご説明します。

【赤ワイン】

1.ブドウの果実を潰す。
2.果醪（かもろみ／果汁、果皮、果肉、種子などを潰したもの）を発酵させる。その際に、赤ワインは必ず「マロラクティック発酵」（乳酸菌でリンゴ酸を乳酸に変化させる）が行われる。
3.液体を圧搾機などで搾り取る。
4.樽の中で熟成させる。期間はワインのブランドにより異なるが、約半年から3年を有する。
5.瓶詰を行うが、濾過する場合と無濾過の場合がある。

【白ワイン】

1.ブドウの果実を潰す。白ブドウは果皮ごと利用するが、黒ブドウの場合は果皮の色素を抽出しないようにして透明度を保つ。
2.液体を圧搾機などで搾り取る。
3.果汁を発酵させる。
4.熟成させる。その際、テイストや風味により、樽やステンレスタンクなど貯蔵に利用するものを変える。
5.濾過して瓶詰を行う。

赤ワインと白ワインでは、果汁を搾るタイミングが違うことがお分かりいただけると思います。なお、これをさらに発展させた製法で造られるのがロゼワインです。

【ロゼワイン】

ロゼワインの製造方法には、以下のようにさまざまなものがあります。

・直接圧搾法…白ワインの製法に近い方法。ブドウを潰して果汁を絞ってから発酵させます。淡い色合いのロゼができます。

・セニエ法…果汁と果実を分離しない状態で発酵させ、その後一部だけ果汁を抜き取りロゼワインとして発酵させます。濃い色合いのロゼができます。

・マセラシオン・カルボニック法…果汁と果実を分離しない状態で発酵させ、その後果汁だけを抜き取ってロゼワインとして発酵させます。セニエ法で製造されたワインよりも薄く、直接圧搾法よりは濃い色のワインができます。

なお、「スパークリングワイン」にもさまざまな製法がありますが、有名な「シャンパーニュ」はタンクで一次発酵をした後、瓶の中で二次発酵をさせるというものです。

ワインのアルコール度数は？

ワインのアルコール度数は、ワインにより異なります。幅がありますので、飲む場合には瓶のラベルを見るなどして確認しましょう。傾向としては、甘さが強いものは辛いものよりもアルコール度数が低くなっています。

辛口　10.5～14.5％
甘口　6～12％

発酵の度合いやブドウに含まれる糖質の量などから、ワインのアルコール度数にはかなりの幅があります。ただし製法の違いから、アルコール度数が高いものは赤ワインであることが多いでしょう。
なお、スペインのアンダルシア州で集中的に製造されるワイン「シェリー」のようにアルコールが強化されている場合は、アルコール度数が15％以上になることもあります。

ワインのカロリーと糖質は？

ワインのカロリーも甘味と同じくワインによって異なりますが、平均的なカロリーは次のようなものです。同じ銘柄でもまったく同じではない場合もありますので、あくまでも目安として考えましょう。

【100mlのカロリー/糖質】
赤ワイン　73 kcal/1.5g
白ワイン　73 kcal/2.0g
ロゼワイン　77 kcal/4.0g
スパークリングワイン 100 kcal/2.0g

「甘さがあるために飲みやすい」といったワインは、全体にカロリーが高い傾向にあります。また飲みやすさから、ついつい飲み過ぎてしまわないように、糖質を気にしている方は特に気をつけるようにしましょう。

まとめ

・ワインにはさまざまな製法があり、赤ワインと白ワインでは製法が一部異なる
・ワインのアルコール度数はワインごとで異なり、辛口は度数が高い傾向にある
・ワインのカロリーは、ワインの種類よりも甘さに比例する

「赤ワインと白ワインは、ブドウの種類が違う」というのも間違いではないのですが、赤ワインの原料である黒ブドウは、白ワインの原料になる場合もあります。そのため、ワインの違いは「製法」によるところが大きいと言えます。お酒の場で製法の話題が出た時には、この記事でご紹介した内容にも触れてみてください。また、健康のためにアルコール度数やカロリー、糖質などにも気をつけながら、色々なワインを楽しんでみてください。

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