人気のビール「ipa」はどんなお酒?おすすめのおつまみは?
最近、巷で人気のビールに「ipa」(アイ・ピー・エー)という種類があります。日本でよく知られる黄金色で軽い喉越しのビールとは違い、もう少し色が濃く、香りも特殊です。「飲むとガツンと来るような苦み」もあります。
「少しクセのあるビール」と言えばそうなのですが、「個性が強い」という言い方がぴったりなビールかもしれません。飲んだことがない…という方も、一度経験すれば「ハマる」かもしれませんね。この記事ではそんなipaの人気の理由や特徴と種類、またipaに合いそうなオススメのおつまみについてもご紹介していきます。
■今人気のビール「ipa」とは?
「インディア・ペール・エール」の省略形で「ipa」(アイ・ピー・エー)と呼ばれるこのビールは、18世紀ごろに登場したものと考えられています。「インディア」とありますが、これはインドのことです。当時のインドはイギリスの占領下にあり、そこに多くのイギリス人が滞在していました。
そのイギリス人たちに本土からビールを送るのですが、当時はまだ効率的な冷蔵方法もなく、輸送条件がよいとは言えません。そこで、ビールの原料であり防腐作用のある「ホップ」を大量に使ったビールができあがりました。ホップはもともとビールの香りと苦みの元となる植物です。これを増やしたことで、ビールの香りも強くなり、苦みも増しました。劣化しにくいよう、アルコール度数も高めになっています。これがipa特有の「飲むとガツンと来るような苦み」という個性が生まれるに至った、歴史上の経緯とされています。
Ipaの香りは「花の香り」「柑橘系の香り」などと表現されます。ホップにもさまざまな種類があるため、同じipaであってもホップの種類によって、香りや苦みが異なるのです。「花」や「柑橘系」など、まるで別の植物で表現されるのが不思議なところですが、これも酵母のなせる業と言えるでしょう。
ぜひ、缶や瓶のままでなく、グラスに注いで「色と香りを味わう飲み方」を試してみましょう。ipaを飲むのに適した専用グラスもあります。
■「ipa」の種類一覧
ipaにもさまざまな種類があります。その代表的なものをご紹介します。
■ビール「ipa」におすすめのおつまみ
ipaの売り、ホップの香りと苦みに合うおつまみは、この香りと苦みを潰さないような料理ではなく、同じくらいガツンと個性の強い料理がおすすめです。以下のように、意外と香りが強い料理や味が濃い料理(スパイシーなもの)、多少脂っこい料理が ipaにはぴったりと合うのです。
・辛さの強いカレーなど、スパイシーなもの
・餃子など、脂っこさがあり香りの強いもの
・豚の角煮など、醤油ベースの肉料理
・納豆料理(納豆オムライスや納豆を春巻きの皮などで包んで揚げたものなど)
・鰹のタタキなど、香りの強い魚料理
・濃厚なソースをかけ、少し焦がした牛肉の料理
このように、ipaは個性が強い料理にも負けない風味をもっています。そのため、ipaを初めて飲むという方は、スタンダードなipaやセッションipaなどから試してみるといいでしょう。いままでにない香りや苦みに最初は少しびっくりするかもしれませんが、「案外好きかもしれない」と思うかもしれません。それがipaの魅力であり、人気の秘密なのですね。